昨年の春ぐらいから通貨戦争が激化することとなったわけですが、当初はPIIGSをはじめ、
不安要素が多いユーロが一方的に売られることとなり急速にユーロ安となりました。
しかし、その後は断続的に金融緩和を続けてきた米国がドルの希薄化からドル安に導くこと
に成功したため、一方的なドル安傾向が続いています。
これだけ米国の市場規模が大きいのにもかかわらず、大胆な金融緩和を行うことができる
点は呆れながらも凄いことだと思います。
この点、ユーロは例えばアイルランドやギリシャの経済が緊縮財政によってこれほどまで
疲弊すると、本来であれば急速に通貨安に向かいます。
しかし、共通通貨であるユーロがそれを許さないわけです。ですので、一向に経済が上向く
ことがないまま、ひたすら財政赤字を悪化させるという負のスパイラルに陥ります。
そうした状況下に世界があるというのに米国はさらに60兆円規模の量的緩和を実施する
ことでさらにドルを希薄化させてドル安へと誘導しようとしています。
そうなると欧州経済はたまったものではありません。これ以上ドル安が長期化することで
世界経済は急速に悪化する可能性があります。
危ない危ないといわれていたユーロ諸国が来年早々本当に連鎖破綻してしまうかもしれ
ません。来年は相場全体がさらに投機化する可能性が高いので
FXは注意が必要です。
ユーロ暴落が3月~4月にかけて現実のものとならないことを願うばかりです。
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